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天狗舞う太々神楽を4年ぶり奉納 上松の駒ケ岳神社で

見せ場の演目「四神五返拝」。4人の天狗が床を踏み抜かんばかりのジャンプを披露した

 上松町小川の駒ケ岳神社で3日に例祭が営まれ、国選択無形民俗文化財の「太々神楽」が奉納された。天狗役の踊り手が高く跳びはねる"見せ場"の演目が4年ぶりに披露され、拝殿の舞台を囲んだ見物客を魅了した。

 13座(演目)で構成される神楽のうち11座が奉納され、天狗が矛や短剣を手に勇壮に舞う「四神五返拝」は7座目に披露された。舞手4人が床を踏み鳴らしながら何度も跳び上がるたびに、四方からカメラのフラッシュが盛んにたかれた。
 地元の氏子衆で神楽連をつくり、一子相伝形式で受け継いでいる。神楽連の会長を10年余り務め、今回の例祭をもって退く田上利男さん(74)は「担い手の減少は深刻だが、時代の流れとともに形が変わろうとも、太々神楽を若者に伝え、守っていってほしい」と願っていた。