片丘ワイン盛り上げ 振興協議会発足 ワイナリーやブドウ生産者参加
塩尻市片丘地区で造られたワインや原料のブドウを振興する「片丘ワイン振興協議会」が3日夜、地元の北熊井営農改善組合やワイン関係者によって設立された。片丘の産地としての知名度は、歴史ある桔梗ケ原と比べるとまだ低いが、気候や地質の条件に恵まれて潜在力は高いという。関係者が一丸となり、「片丘ワインブランド」を確立して盛り上げていく。
ワイナリーは、地区内にあるドメーヌ・コーセイ、「丘の上幸西ワイナリー」、片丘にブドウ畑があるシャトー・メルシャン桔梗ケ原ワイナリー(宗賀)の3事業者が加盟した。地区内でワイン用ブドウを育てる生産者8人も会員となった。北熊井営農改善組合の組合員らを合わせ、約30人で協議会を構成する。
地元の北熊井公民館で設立総会を開き、役員人事などを決めた。本年度事業計画として、6月28日に地元で「ワインと焼肉で夜景を見る会」を開くことや、ブランド振興や技術向上の研修会などを開催する方針を決めた。
協議会副会長を務める高瀬秀樹シャトー・メルシャン桔梗ケ原ワイナリー長は、片丘は日当たりや風通し、水はけの良さに恵まれ、栽培したブドウで造ったワインは力強い味わいに仕上がると説明。「地元の人たちがワイン振興に立ち上がってくれたのは大変心強い」と語った。
協議会長には発起人代表の小松千万蔵・前北熊井営農改善組合長が就いた。「一丸となって片丘ワインブランドを定着させ、全国、世界に知れ渡るまでにしたい」と力を込めた。