政治・経済

統一選 全投票所に歩行器 高齢者使用想定 塩尻市選管

市内公共施設の備品の歩行器。投票所にも同様の歩行器を設置する方針だ

 塩尻市選挙管理委員会は4月の統一地方選挙で、四つの期日前投票所と、投票日の全投票所40カ所に歩行器を置く。3日の市議会3月定例会一般質問で、田村永久委員長が設置の方針を示した。投票所には従来も車いすを置いているが、車いすを使わないまでも歩行が負担となっている高齢者の使用を念頭に、投票に行きやすい環境づくりを進める。

 市選管は昨年8月の県知事選、9月の市長選で、期日前投票所となった塩尻総合文化センターにレンタルの歩行器1台を設置した。
 統一地方選では一気に設置場所を増やし、期日前投票を受け付ける塩尻総合文化センター、北部交流センター・えんてらす、吉田支所、楢川支所と、投票日の全投票所に設置する。期日前の4カ所はレンタル品を、当日は各施設にある歩行器かレンタル品を使う。
 県知事選の市内年代別投票率をみると、60~70代が50%台であるのに対し、80代は39.08%、90代は16.78%と高齢になるほど低くなる。市選管は、人によっては歩行負担が投票の妨げとなっている可能性もあるとみている。
 篠原敏宏氏(市民派連合)の質問に田村委員長が説明した。田村委員長は「高齢者や歩行が困難な方の投票しやすい環境を整え、投票の機会を増やしたい」と述べた。