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食材寄付の輪広がる 困窮する子供、家庭を支援 上松電子が備蓄品を提供 フードドライブ県合庁6日から

防災倉庫(右奥)から備蓄食品を運び出す関係者(2月28日、上松電子桟工場)

 食品ロス削減と地域における食支援への貢献を目的とした取り組みが、木曽郡内で広がりを見せている。上松町の自動車部品製造業・上松電子は、備蓄する防災用食品を、困窮する子供や家族に提供することを決め、2月末から今月3日にかけて、県や社会福祉協議会などの関係者を通して郡内の「信州こどもカフェ」7団体や「まいさぽ木曽」などに配った。県木曽合同庁舎では6日、支援の必要な人に食料品などを届ける「フードドライブ」が始まる。

 上松電子は、備蓄食品の入れ替え時に発生した「余剰食品」を、初めて寄付に充てた。5年前から備えていたカレー、ビスケット、水は2㌧余りあり、約250人の飲食を3日賄える量という。担当者は「地域密着型の企業として、地域に貢献できるいい機会になった」と話した。県木曽地域振興局のこどもカフェ担当者は「お声掛けがありがたい。支援活動の認知度が上がるきっかけにもなる」と感謝していた。
 フードドライブは17日まで。学校給食がなくなる春休み中の家庭の経済的負担を減らすのが狙いで、賞味期限が1カ月以上あり未開封で、常温保存できる未開封の食料品を募る。米(令和3・4年度産)や野菜などのほか、学用品や防災用品、タオル、衣類なども募集し、平日の午前8時半~午後5時に受け付ける。
 問い合わせは県木曽地域振興局総務管理・環境課(電話0264・25・2213)へ。

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