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県北部震源 筑北や大町で震度5弱、松本など震度4

地震の揺れで全ての列車が止まり、帰宅の人々や観光客でごった返す松本駅(18日午後8時40分)

 18日午後8時19分ころ、県北部を震源とする強い地震があり、筑北村と大町市で震度5弱、松本市や安曇野市、麻績村、生坂村、池田町、松川村などで震度4を観測した=地図参照。震源の深さは約10キロ、地震の規模を示すマグニチュード(M)は5.0と推定される。午後8時50分現在、大きな被害は確認されていない。松本地域で震度5以上を観測したのは、平成23(2011)年6月に松本市で震度5強を観測して以来。

 松本市島立では横揺れの後、突き上げるような揺れに襲われた。直後にスマートフォンの緊急地震速報が流れた。
 震度5弱を観測した筑北村役場では、担当課の職員が集まる非常配備体制災害警戒本部を立ち上げ、村内の情報収集に当たった。震源地に近い生坂村では下生野でマンホールのふたが吹き飛び、日岐で土砂が崩落するような音を聞いたと村民から通報があった。日岐の男性(66)は「ガラスが割れるのではと思うほど揺れて驚いた。火も使っていたので心配した」と話した。
 JRは篠ノ井線の塩尻―長野間、中央東線の塩尻―小淵沢間が運転見合わせとなり、松本駅は、電車に乗ろうとしていた帰宅途中の会社員や高校生、外国人観光客でごった返した。余震などの恐れがあるとして、駅舎の外に出るように場内放送が流れた。松本第一高校3年生の宮坂真由さん(18)は「すごく怖かった」と動揺が収まらない様子だった。震度5弱を観測した筑北村に帰る途中で「帰れない。情報収集して必要なら家族に迎えに来てもらう」と当惑していた。
 松本市は、危機管理部の係長以上の職員が参集し、情報収集を進めている。県は危機管理部長をトップとする警戒連絡会議を立ち上げた。