地域の話題

元競走馬・ヤマト20歳に

特製の誕生日ケーキをおいしそうに食べるヤマト

 松本市岡田下岡田のヤマト牧場で13日、近くの柳沢林業が飼育する雄の元競走馬・ヤマトの20歳の誕生日を祝う催しが開かれた。あいにくの雨模様だったが、馬好きの親子連れらが集い、乗馬や餌やりなどをしてヤマトと触れ合うひと時を過ごした。

 ヤマトは、北海道のばんえい競馬で10歳までばん馬として活躍した。環境に負荷をかけずに山から木を運び出す方法として「馬搬」を同社が模索していたところ、馬車引きなどを行う力の強い欧州の馬の血筋を引くヤマトに白羽の矢が立って、引退後に松本にやってきた。体高約2メートル、体重約900キロ。人間でいうと60歳を迎えるヤマトの性格は穏やか。現在も馬耕や、牧場周辺の風倒木の馬搬でも活躍している。
 催しでは、15日に誕生日を迎えるヤマトの好物であるフスマ(飼料)とニンジン、リンゴを直径20センチの皿に盛り付けた特製ケーキで祝った。信州大学経法学部3年・更田光さん(21)=松本市沢村2=は「年1回の大事な日に、牧場の皆さんと一緒に祝うことができて光栄」と話していた。
 里山振興に取り組む住民団体・岡田里山を耕そう会(上條正明会長)が主催した。