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J1新潟の森昂大(松本市出身)が地元に凱旋 確かな成長の跡示す

生まれ故郷のピッチで躍動した新潟の森(左)

 J1新潟に在籍する松本市出身のDF森昂大(25)=創造学園(現・松本国際)高―びわこ成蹊スポーツ大出=が、9日のルヴァン杯1次ラウンド2回戦で地元に凱旋した。予期しない形で高校以来となるサンプロアルウィン(松本市)の芝を踏みながら、そつなく零封に貢献。確かな成長の跡を示した。

 ベンチ入りして迎えた松本山雅戦は、味方の負傷に伴い後半30分にピッチへ。最終ラインの中央で存在感を見せた。プロとして故郷での試合は初めて。追加タイムを含めた20分間ほどに感慨を覚え、少し顔をほころばせて「悪くないプレーだった」と振り返った。
 キャリアの振り出しのJ2徳島では2季目から主力を担った中、今季は完全移籍でステップアップした。ここまで思うような出場機会をつかめていないが「少しずつフィットして試合に絡んでいけばいい」。口をつく前向きな言葉は充実感の証しに違いない。
 指揮官のお墨付きを得る空中戦の強さのほか、持ち味だとする安定感は国内最高峰リーグでも通用する手応えはある。J1でも指折りのパスワークを軸にした新潟のスタイルには順応中だが、前所属時代に培った素地はある。プロ4季目で伸びしろは多く、センターバックとして脂が乗るのはここからだろう。個を研ぎ澄ませつつ定位置確保を見据える。