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松本パルコ最後の日 白鳥さん撮影の写真お披露目

寄贈式で撮影時を振り返る白鳥さん(右から3人目)

 2月28日の松本パルコの閉店セレモニーで、松本市出身の広告写真家・白鳥真太郎さん(77)=東京都=がパルコを背景に集まった約1500人を撮影した写真が20日、松本市へ寄贈された。大手3の市立博物館で式が開かれ、縦約70センチ、横約1メートルのB1サイズにプリントした作品をお披露目して関係者が当日を振り返った。写真は2カ月間、博物館に展示される。

 白鳥さんや松本パルコの斉藤博一元店長らが同席し来館者らも見守る中、撮影を企画した「ありがとう松本パルコ実行委員会」のメンバーが臥雲義尚市長に目録を手渡した。
 白鳥さんは撮影場所の検討や照明のテストを入念に行ったといい、仕上がりに「封じ込めたかった熱気のようなものを感じる。『ありがとうパルコ』と皆が笑ってくれた瞬間が撮れてよかった」と述べた。実行委メンバーは「期待を超える多くの方が集まり、寂しいお別れでなく新しいまちなかの歴史が始まる期待を込めてパルコを送り出すことができた」、臥雲市長は「これまでの感謝を伝え、これから前に進もうとの気持ちを一つにできた」と振り返った。
 最終日の営業終了後のセレモニーで、「松本パルコの最後の瞬間」として撮影した。実行委員会の小林寛代表(57)は「パルコの閉店を形に残すことができた。写真から伝わるエネルギーが、今後何かを始める若い人たちを後押しするものになれば」と願っていた。
 5月21日からは市役所に展示される。大手4の白鳥写真館にも、同じ写真が飾られている。