教育・子育て

学校のせせらぎ復活へ 梓川小6年1組が奮闘

川の開通に向けて石を動かし、泥や葉を取り除く児童たち

 松本市の梓川小学校6年1組(担任・守矢久美教諭、36人)の児童たちが今年度、校内を流れていた川の復活に向けてマルシェを開いて工事資金を集め、川の整備をしている。2月27日は、遊具があって芝生が広がる「青空広場」のせせらぎ改善に取りかかった。

 川は30年以上前にPTAが造ったが、泥などでよどみ、近年は水を止めていた。現在の中学2年生が以前、川の復活を志していたが、小学校の校舎改築工事が始まり、断念した。話を聞いた児童たちから「夢を引き継ぎたい」と声が上がり、総合的な学習の時間のテーマに選んだ。
 昨年6月に新校舎の用地にあった木を伐採した。切った木を使い、ペン立てや鳥の巣箱、写真立てなどを作った。11月にマルシェを開いて販売し、約9万5000円を集めた。工事費で足りない分は自分たちでPTAに助力を仰いだ。
 広場から学校の敷地にある用水路につながる土管や、排水溝などを地区の商工会青年部に整えてもらった。用水路も葉や土でつまっており、スコップなどで児童がきれいにした。すくい取った泥などは畑の肥料にする。
 27日のせせらぎの整備では、試行錯誤しながら木の橋を架けたり、少し水を流して川の流れをせき止める石を動かしたりした。吉岡実桜さん(12)は「橋がぐらぐらして固定するのが難しかった。少し水が流れているのを見てうれしくなった」と笑顔を見せていた。
 3月上旬には関係者を集め、開通式を行う。