探究学習成果を発表 県内高校生 塩尻でフェス

県内の高校生と教員が集まり、探究活動の発表、海外での体験、国際交流などを生徒らが発表する「高校生探Qフェスティバル2024」が14日、塩尻市片丘の県総合教育センターで行われた。質疑応答などを通じて、通っている学校が異なる生徒同士の交流も生まれた。
ポスター発表のコーナーで、松本県ケ丘高自然探究科2年の根橋蒼さんは立体地図について発表した。活用方法などの観点で平面との違いを整理し、上高地一帯の立体地図を試作した。
立体地図上に動画を映すプロジェクションマッピングを組み合わせ、土石流を表現することを構想しており「災害の怖さを実感してもらえるのではないか」と説明した。
塩尻志学館高のチームは農業、林業、金融など広範囲の産業を軸に、地元・塩尻市の未来像を描いた。無線操縦の模型の車で、ミニチュアの未来の塩尻をドライブするゲームを用意するなどの演出もあった。
通年生産が可能で、価格が安定しているイチゴの生産を提案した。2年の北原拓実さんは「桔梗イチゴとしてブランド化すれば、観光にもつながる」と話していた。
国際協力活動や、海外での留学体験の発表、木曽青峰高や松本深志高などで実践され、先進的・先端的な研究開発に取り組む「未来の学校」構築事業の発表もあった。
農業科や工業科、商業科といった専門高校などが、実習でつくった作品や取り扱い賞品を販売する「産業教育MIRAIフェア」が併催された。県教育委員会学びの改革支援課の中谷幸裕指導主事は「普段は交わらない生徒同士の交流が生まれ、新たな探究につながることを期待している」と話していた。