生坂の竹で小屋づくり 地元の小学4年生が知恵

生坂村の生坂小学校4年生(原由紀子教諭)14人が、総合的な学習の時間に校庭で竹製の小屋づくりに取り組んでいる。下生坂雲根に茂る竹林の竹を住民らの協力で伐採し、加工して同級生らが楽しく憩える屋根付きの小屋を組み立てる計画だ。できる限り大人に頼らず自分たちの力で完成を目指しており、本年度中のお披露目を目指して、知恵と工夫を寄せ合っている。
1坪サイズで、床材や壁などすべてを竹で造る計画だ。「壁だけだと室内が暗くなるから」という齋藤麻由さん(10)の発案で、出入り口以外の3面に採光用の窓を設ける。竹材同士の組み立ては麻ひもやビスを用い、不足するビスは校庭に残る廃材から抜いて再利用する。
児童たちは1年生の時にも竹の小屋づくりを計画した。周囲を竹の柵で覆った屋根なしの小屋を完成させたが、屋根付きで再挑戦を計画した。4月から設計図やストロー製の模型を作り、今秋に直径5~13センチの竹材を切り集めて着手した。
これまでに床と壁はほぼ出来上がり、残る屋根は雨が漏らないよう半割りにした竹を互い違いに重ねてふく計画。だが、福田時和君(9)の計算では「屋根がとても重くなる」といい、より良い方法がないか仲間と議論を重ねている。
藤澤一花さん(9)は「小屋が完成したら中で給食を食べたい」と思い描き、齋藤楓太君(9)は「小屋で夜更かしキャンプをしたい」と笑う。中山翔太君(10)は「完成したら学校のみんなにも見せて開放したい。けれどきれいに使ってほしいから、安全に使えるルールも必要かも」と話していた。