教育・子育て

ウルシの苗木を植樹 塩尻市の楢川小中学校と木曽漆器青年部

全校や青年部が見守る中、ウルシの木を植える小中学生

 塩尻市楢川地区の漆器職人らでつくる団体「木曽漆器青年部」と、楢川小中学校の児童生徒は6日、校庭にウルシの苗木3本を植えた。学校給食で使っている漆塗りのトレー(お盆)の塗り直しに使う樹液が十数年後に採れる計画で、全校約80人は、将来の後輩たちがトレーを修繕して大切に使い続けることを願った。
 植樹に先立ち、4年生の宮原佳子さん(10)が「この木から採れた漆を漆器に使ってほしい。樹液が採れることを楽しみにしている」と述べた。青年部の小坂玲央部長(43)は「未来の児童生徒のために、先を生きる皆さんが木を育ててつなげてほしい」と呼び掛けた。
 テニスコートだった場所に、樹齢1年で高さ約50センチの木2本と、樹齢3年で高さ約1・5メートルの木を植えた。今後も植樹を続けて本数を増やす。
 木曽漆器青年部は、木曽漆器工業協同組合(木曽平沢)の下部組織で、地元の子供たちが地場産業に触れる事業「育てる漆器プロジェクト」を同校と連携して令和4年に始めた。全校にトレーを提供し、漆を塗る体験活動を毎年行っている。