「いじめの防止・対応」改善の必要性 安曇野市教育振興計画に反映へ

安曇野市教育振興基本計画(令和7~10年度)の策定に向けて市教育委員会が保護者に行ったアンケート調査の結果が7日、教育関係者などでつくる策定検討委員会に報告された。保護者からは、重要度が高いにもかかわらず満足度が低いと感じる学校教育の取り組みとして「いじめの防止・対応」や「教員と児童・生徒との対話による子どもの理解促進」が挙がり、充実・改善の必要性が示された。
アンケートは7月、小中学校の子供の家庭を対象に行った。回答者1193人のうち市外または県外からの転入者は計65・5%で、市内出身者(33・4%)の倍近かった。
子供の成長で課題・不安を感じていること(複数回答)では「いじめや友人関係への不安」(68・4%)と「SNS(交流サイト)やスマートフォンの普及」(65・8%)が突出して多かった。学校教育の現状について「分からない」との回答が最も多かったのは、学校、地域、家庭の協働による学校運営「安曇野版コミュニティスクール」(62・2%)で、浸透不足が浮き彫りになった。
市教委と市議会が7月に共同で行った児童・生徒向けのアンケート(2534人回答)では、読書好きの子供の割合が全国水準より高い結果が示された。
市教委はICTを活用した学びやメディア・リテラシー教育、人権や多様性の尊重などを重視し、年度末までに策定する同計画に反映させる。