教育・子育て

無意識に運動の仕掛け「投票式階段」 県ケ丘高の森遥紀さんがCF募る

CFサイトを表示したタブレット端末を手に協力を呼び掛ける森さん

 松本県ケ丘高校の探究活動で、人に運動を無意識に促し健康づくりをサポートするための学習に取り組む森遥紀さん(17)=探究科2年=が30日まで、実験のための資金をクラウドファンディング(CF)で募っている。松本駅お城口の階段に2択の質問をプリントし、階段を上ることで投票できる「投票式階段」という仕掛けを使い、駅利用者に自発的な運動を促す実験で、10月中旬に行う。

 「投票式階段」は、面白い仕掛けを通じて自発的な行動に誘導する「仕掛学」の理論や、先行研究を基に考案した。今回は「松本といえば?」という質問に「松本城」「上高地」の2択を用意。お城口中央に延びるエスカレーターの両脇にある階段のどちらかを上ってもらう。質問を設置する前後での階段とエスカレーターの利用者数を比較し、有効性と改善点を調査する。駅階段に質問を掲示するための印刷費用などが約24万円必要となり、CFに踏み切った。
 森さんは、父や祖母が運動不足から体を痛めた出来事を通じ、多くの人が無理なく日常に楽しく運動を取り入れられる方法を考えたいと探究学習のテーマを決めた。「実験が運動や健康づくりのきっかけになればうれしい」と協力を呼び掛ける。募集サイトで寄付を受け付けている。500円から支援できる。