塩尻市友愛クラブ連合会が結婚相談を休止 登録者の減少、相談員の高齢化で

塩尻市友愛クラブ連合会の結婚相談部会が休会を決めた。大門地区の老人クラブが昭和43(1968)年に始めた活動が前身で、56年間にわたって436組の成婚を実現させた活動に区切りを付けた。相談に応じる部会員(相談員)の高齢化が進んでいるほか、相談の登録者が減少するなど、活動の基盤となる環境が変わる中で、苦渋の選択を迫られた。
7月の結婚相談部会の定例会で決めた。原則として月例で行うのに加えて、本人参加型として年間3回を日曜日に開いてきた定例相談会も、8月で一区切りとなった。
大門地区の老人クラブの活動は、始まってから3年間で100組の成婚につながる実績を挙げた。これを受けて、友愛クラブ連合会の前身の市老人クラブ連合会が昭和48年、下部組織として結婚相談部会を設立した。活動を通じて、53年に累計200組、61年に同300組、平成18(2006)年に同400組の成婚を達成した。
現在の登録者は106人だが、近年は登録しても相談に訪れない人も多い。13人の相談員は高齢化し、なり手不足も深刻化していた。婚活パーティー開催などの活動もしてきたが、近年は新型コロナウイルス禍で、計画した相談会の多くが中止になる不運もあった。
結婚相談部会の部会員は全員が熱意を持って活動に臨んできた。十数年にわたって携わり、部長を10年間務めている小林三内部長(88)は、相談に応じた人たちからの結婚や出産の報告が何よりもうれしいが、自身の体力的な限界も感じているという。「奉仕の精神で活動してきたつもり。部会員みんなに拍手を送りたい」と話している。