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チロルの森開設準備室課長に聞く 夏季限定営業に2万5000人来場、再開へ弾み

完全再開への意気込みを語る山本さん

 令和2年11月に閉園した塩尻市北小野のテーマパーク・チロルの森が7月27日~9月1日、期間限定の夏季トライアル営業を実施した。運営会社・ワールドインテック(本社・福岡市)は、将来の完全再開を目指す第一歩と捉えている。同社チロルの森開設準備室課長の山本尚人さん(36)に、ひと夏の手応えや今後の見通しを聞いた。

 ―営業期間を振り返って。
 想定(1万5000人~2万人)を大きく上回る延べ2万5000人が来場した。閉園前に来たことがある子供連れの再訪をはじめ、カップル、友人連れなどさまざまな人が訪れ、中には期間中3回来てくれた人も。お客さんはもちろん、行政、地元関係者、協力企業、出展者、働き手など多くの人の力を借りてつくり上げた夏季営業だった。個人的には反省点を含めても80点以上の出来だ。
 ―完全再開に向けて。
 閉園前と同様、春から秋まで営業する形での復活を目指している。今夏の成功を受け、会社としてもより前向きに検討していける。
 ―一度度閉園している。再開した際には持続可能な施設づくりが求められる。
 閉園した背景には、レジャーの多様化による集客の難しさもあった。コロナ禍を経て、屋外施設のニーズが高まったことは追い風だ。ただ、それにあぐらをかいているだけでは、選ばれる施設であり続けることはできない。豊かな自然の中での動物触れ合い体験など「自然の中のアクティビティー」を軸としつつ、新たな客層へのアプローチが必要だ。今回誘致した、アンティーク品などの販売市、(人気玩具)シルバニアファミリーのショーなどは以前はなかった取り組み。こういった経験をヒントにしながら、どういうものを提供していけば喜んでいただけるのかを考えていきたい。