教育・子育て

消火器訓練の講師は中学生 職場体験経て学校で指導 松本広域消防局が取り組み

消火器の説明に真剣に耳を傾ける曽根原さん(左)と小原さん

 松本広域消防局が、中学生向けの職場体験で新しい取り組みを始めた。体験を終えた生徒がそれぞれの学校で、消防士に代わって消火器訓練の講師を務める。教える側になる意識を持つことで、自分に引き付けて消防の仕事を学び「目に見える形」で成果を持ち帰ってもらう狙いだ。

 17日と18日は、松本市の信明中学校2年生の小原環さん(14)と、曽根原希春さん(13)が渚消防署(渚1)で職場体験をした。実際に消火器を使って手順を教わった後、講師役の予行演習をした。2人とも初めてとは思えないポイントを押さえた説明ができ、指導役の署員は「素晴らしい」と驚いていた。
 生徒が講師となる学校での訓練は秋を予定する。消防署員も同行するが「サポート役」に徹するという。企画した広域消防局予防課の降旗利成課長補佐(47)は「教える側になるのは難しいけれど、学んだことがしっかり身に付くはず。消防の業務を具体的に感じ、将来の職業選択にも加えてもらえたら」と願っていた。
 23日と24日に鎌田中学校の生徒も渚消防署で同様の職場体験をする。