雌雄の獅子 豪快に練る 木祖・薮原祭り始まる

木曽谷に夏祭りシーズンの到来を告げる、木祖村の薮原神社例大祭「薮原祭り」が12日、2日間の日程で始まった。獅子頭を付けた2台の巨大屋台「上獅子(男獅子)」と「下獅子(女獅子)」が豪快にひき回され、にぎやかな祭りばやしと威勢の良い掛け声が、旧中山道宿場の面影を残す町並みに響いている。
狭い街道を雌雄の屋台がすれ違う「寄け合い(よけあい)」は午後1時ころ、法被姿の祭典団体役員が、歯切れのいい口上を述べて始まった。若衆が大きな獅子頭を操り、男獅子は縦の激しい動きで雄々しさを、女獅子は左右に動いて優雅さを表しながら舞った。
宿場を訪れた外国人観光客も大喜びだった。オーストラリアから訪れたマーク・ウィリアムさん(29)は「素晴らしい文化」と感激した様子で、スマートフォンのカメラを向けていた。