教育・子育て

外国由来の生徒の進学後押し 松本で通訳介したガイダンス

通訳を介しながら説明を聞く参加者たち

 日本語を母語としない親子のための「進学ガイダンスinながの」が6日、松本市勤労者福祉センターで開かれた。外国籍であったり、日本国籍でも日本語を母語としなかったりする中学生や保護者らに、高校や入試について分かりやすく伝え、進路選択に役立ててもらう狙い。市内のほか安曇野、塩尻両市にも広く呼びかけ、ネパールや中国、タイなど5カ国の親子ら20人以上が参加した。

 支援機関でつくる実行委員会と県国際化協会(ANPI)が主催、県や3市の教育委員会などが共催した。
 会場には英語やタガログ語、ポルトガル語などに対応した複数の通訳が待機し、県内の高校の種類や入試制度、授業料などに関する説明を丁寧に翻訳した。参加者の疑問や質問にも対応。ブラジル国籍の組合立鉢盛中学校3年、ロス・サントス・カイキ・ケンイチさん(14)は「親は日本の高校の仕組みをあまり知らないので、今日はいろいろな話を聞けて良かった。受験に向けて頑張りたい」と話していた。
 主催者によると外国由来の家族にとって進学は、言葉だけでなく日本の学校制度や入試制度そのものを理解することが関門となる。一方、学校現場で個別にきめ細かな対応をすることは難しいといい、関係者は「支援を必要とする人は潜在的にもっといるはず。取り組みの認知が広がるように」と願っていた。