教育・子育て

穂高商生が地域盛り上げに力 講座で公民館事業に参画

穂高納涼祭のポスターをデザインした講座の生徒ら

 安曇野市穂高の穂高商業高校3年生が、地域で学びを深める「地域人教育」をテーマに課題研究に取り組んでいる。13講座の中から一つを選択する仕組みで、本年度新たに穂高公民館との連携による講座「地域交流」が始まった。男子生徒8人が公民館を知り、事業に参画しながら、地域を盛り上げようと張り切っている。8月3日の穂高納涼祭に向けて街なかを彩るポスターもデザインした。
 課題研究は週3時間行われている。年間を通して生徒の学びに関われないか―と穂高公民館に打診があり、5月から早川正美館長が週1回学校に出向いて講義をしている。
 穂高納涼祭では生徒が露店運営や祭りの盛り上げに協力する。今月から、スマホ教室や自然観察会など公民館講座の運営補助にも加わる予定。早川館長は生徒が関わることを喜びつつ「公民館のことをいろいろ話して目的を理解してもらいながら、お互いが無理のないように取り組んでいる」と説明する。
 納涼祭のポスター原画は8人がそれぞれ制作アプリを使って計15案を作り、市職員の投票で、ラムネ瓶や花火を描いた立澤晃一さんの作品が選ばれた。500枚を印刷して穂高地域のあちこちに飾られる。立澤さんは「採用されると思っていなかったのでびっくりした。無事に、楽しく祭りが行われれば」と思いを語っていた。
 地域交流講座は生徒が地域に目を向けるきっかけづくりにもなっている。講座代表の黒岩遥馬さんは「高校生にできることはないと思っていたが、関わり方が広がった」と手応えを話していた。三宅浩一校長は「生徒たちが生き生きと関わっている姿を見てすごくうれしく思う。いい教育ができている」と協力に感謝していた。