2024.7.11 みすず野
中学校の英語の授業で、鶏の鳴き声が日本では「コケコッコー」だが、英語では「クックドゥードゥルドゥ」だと教わった。フランス語では「コクリコ」「ココリコ」、韓国では「コッキョ―ココ」というそうだ。擬音語はものまねではなく言葉なので、その国の「言葉に使う発音」で写しとられていると。『擬音語・擬態語辞典』(山口仲美編、講談社学術文庫)で知った◆SNSでタヌキとともに使う「ぽんぽこ」などの言葉を翻訳する苦労を推し量る記述を読んで、この辞典を開いた。「ぽんぽこ」は「狸の腹鼓の音」とある。さらに「狸を連想させる擬声語」の記述も◆「ぽんぽこぽん」も同様に腹鼓の音で、類義語として「ぽんぽこりん」が載る。「太ったお腹や満腹状態を表す語として用いられる」の記述。テレビアニメ「ちびまる子ちゃん」の主題歌「おどるポンポコリン」は意味不明だとか◆この辞典はどこを開いてもつい読みふける。編者は埼玉大名誉教授で、自身のコラム20本を収める。これがめっぽう面白い。ちょくちょく手に取ることになりそうだ。「ちょくちょく」は「あまり間をおかずに物事が繰り返される様子」と載る。