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薮原浄水場が完成 木祖村 しゅん工式 良質な飲料水確保へ

しゅん工式に先立ち現地で行ったテープカット式の後、施設を見学する出席者

 木祖村が薮原地区に整備した簡易水道薮原浄水場が完成した。村役場を中心とする地域の給水拠点で、良質で安定した飲料水の確保に期待がかかる。27日に村役場でしゅん工式があり、村や施工関係者ら30人余りが施設の完成を祝った。

 薮原浄水場は塩沢川の表流水を水源とする。マンガン酸化装置と膜ろ過装置の併用方式で、1日の計画浄水量は700立方㍍。村内1000世帯のうち薮原地区を中心とした340世帯の生活を潤す。
 既存の薮原浄水場が建設から50年近くたって老朽化が進んだことと、近年の豪雨災害で塩沢川流域が荒廃して河川の水質に変化が生じ、従来の方式では濁りを除去し切れない課題が生じていた。しゅん工式で奥原秀一村長は「水は地域の安全安心の源。『なんとかしなければ』と唐澤一寛前村長(故人)が強い決意と共に事業を始めた」と振り返った。
 令和3年度に着工し、今年3月28日に稼働を開始した。総事業費は10億7000万円余りで、国庫補助や過疎債などを充てた。