政治・経済

南松本駅南の宮田前踏切 立体交差化を来秋着工へ

遮断機が頻繁に下りるため混雑する宮田前踏切。アンダーパス工事が来秋に始まる

 県松本建設事務所は21日、松本市のJR南松本駅南側の宮田前踏切をアンダーパスにする県道の立体交差化事業について、来年10月ころに踏切を閉鎖した上で、線路横断部の工事を始める考えを明らかにした。大規模な地盤改良などを行うため、工事完了まではおおむね10年間かかる見通しだ。

 計画延長は348メートル、幅16メートルで、線路をくぐるトンネル部は88・5メートル。列車の安全な運行を確保するため、線路下の区間は夜間の短時間しか工事ができない。地下水位が高いため大規模な地盤改良も必要だとし、工事は長期にわたる。
 同事業は平成14(2002)年に都市計画決定、19年度に事業化された。以降、県は用地取得、設計、上下水道管などの地下埋設物の移設といった準備を進めてきた。
 来秋の着工に備え、本年度は国道19号側から踏切へ東進した車が南松本駅方面に行けるように、なんぷくプラザ(双葉)の敷地にショートカットの代替路を設ける。イオン南松本店東側を南北に通る迂回路・芳野双葉線の新設に向けた用地交渉も続ける。
 市は同日、市議会建設環境委員会に概要を説明した。県は今後、地元説明会を開く予定で、県松本建設事務所整備課は「地元住民にしっかりと説明し、地域のためになるように安全に進めていきたい」と話している。