鉢盛中2年生が社会人に学ぶ

組合立鉢盛中学校の2年生約140人が10日、さまざまな業種の社会人から仕事内容を学ぶ「鉢盛ワークショップ(WS)」に取り組んだ。地域の事業所で就業体験をする恒例の職場体験に向けた事前学習として初めて企画。地域の企業や行政機関が設けた14ブースの中から三つを回り、それぞれの仕事への理解を深めた。
山形、朝日両村の役場や観光協会、社会福祉協議会、日本銀行松本支店、松本広域消防局、自衛隊、百貨店・井上、市民タイムスなどが参加した。一部ブースでは仕事の一端に触れる体験もあった。
日本銀行の担当者は、重さが10キロある1億円分の模擬紙幣、硬貨を数える道具を紹介し、経済活動の基盤を支える同行の役割を説明した。
住宅建設業・木族の家のブースで、快適な家づくりへのこだわりや技術を学んだ太田蒼介さん(14)は「普段使っているものの裏側にすごい工夫があると思った」と話した。
精密機器製造・セイコーエプソン広丘事業所人事部の竹村悠さん(27)は「働くためには勉強だけでなく人と関わる力も大事。普段からいろんな人とコミュニケーションを取ってみて」と呼び掛けた。
国際協力機構(JICA)のブースでは元青年海外協力隊員3人がネパールやモロッコ、タイの民族衣装で国際支援活動を紹介。同ブースで身の回りのものの原材料産地を当てるクイズを体験した塚原和奏さん(13)は「いろんな国のもので生活が支えられているんだと思った」と話し、上條璃子さん(13)は「なんとなく知っていた仕事のことが、より詳しく分かった」と振り返った。
WS担当の山岸朋博教諭は「どんな仕事か興味やイメージを深め、より実りある職業体験にしてほしい。今後の総合学習にもつなげたい」と話していた。