教育・子育て

鉢盛中生徒が「ふるさと学習」

リンゴの摘果に励む生徒たち
 組合立鉢盛中学校(朝日村)の1~3年生が16日、地域に目を向ける総合的な学習「ふるさと学習」に取り組んだ。2、3年生約260人は山形村、松本市今井のリンゴ畑33カ所に分かれて恒例の摘果作業に励み、盛んなリンゴ栽培に理解を深めた。1年生114人はグリーンシーズンを迎えた朝日村のあさひプライムスキー場で、初企画のネイチャーワークを楽しんだ。

 リンゴ摘果体験は伝統の活動で39年目。JA松本ハイランドりんご部会の生産者がそれぞれの畑で受け入れ、生徒は早朝から4時間半ほど作業に励んだ。
 山形村小坂の鈴木正雄さん(49)は摘果が必要な理由や作業のこつを紹介。いずれも2年の西牧栞さん(13)、安保里美さん(13)、渡邊朱香さん(13)は、手際よく摘み取りながら「全部手作業でやるって大変」「リンゴってこうやってできるんだね」などと会話し、学びを深めていた。
 ネイチャーワークは自然の中で学級の親睦を深め、仲間づくりをする活動を盛り込み、午前中にドライフラワーアレンジメント、木工、ソープカービングの3講座で制作に取り組んだ。午後は一人一人手作りした紙飛行機を飛ばし、歓声を上げて楽しんだ。
 小学校のスキー教室で訪れるなど冬季のスキー場はなじみ深い一方、グリーンシーズンに訪れたことがある生徒は少なく、新緑やさわやかな風も楽しんだ。中沢航大さん(12)は「作るのが好きだから楽しい。いつも見ていた雪の世界と違って緑や地面の様子が見られていい」と話していた。