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上高地に観光の春到来 開山祭にぎわう

開山祭の獅子舞奉納を見物する観光客

 北アルプスに春の訪れを告げる「第54回上高地開山祭」(実行委員会主催)が27日、松本市安曇の景勝地・上高地で開かれた。大型連休の初日と重なり、国内外から多くの人が訪れ、雪解けの水をたたえた梓川とアルプスの春風に心をときめかせながら山岳観光シーズンの到来を祝った。

 穂高連峰を望む河童橋のたもとで、アルプホルンの演奏や獅子舞の奉納があり、多くの観光客がカメラを向けていた。神事では来賓など参加者が玉串を納め、今季の安全を祈願した。実行委員会の小林清二会長(69)は「約6カ月の冬の眠りから覚め、今シーズンが始まった。上高地を愛する一人一人の思いに感謝し、大過なく今シーズンが収まることを願う」とあいさつした。
 オランダから訪れたマリーケ・ヘンセルマンズさん(57)は「山の景色がとても美しい。散策したり、開山祭を見たりして楽しみたい」と話していた。
 上高地には昨年、10年ぶりに130万人を超える観光客が訪れた。今年は訪日客の増加もあり、昨年よりも多くの入り込みが予想されている。