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そば切り音頭で「スペイン・信州」国際交流へ 玉之湯館主の山﨑良弘さん取り持つ

信州そば切り音頭のCDを手にし、スペインの日本祭りで来場者らみんなと踊ることを楽しみにする山﨑さん

 県内産のそば粉を使った手打ちそばの普及を目指して作られた「信州そば切り音頭」が27日、スペインで開かれる日本祭りで披露されることになった。そば切り音頭の生みの親で、スペインでそばの普及に取り組む山﨑良弘さん(69)=ホテル玉之湯館主、松本市浅間温泉1=が取り持つ縁で、スペインと大町市の住民がインターネットを使い、双方向で踊りを披露し合う。当日はスペインで通訳を担う山﨑さんは「踊りの輪が広がるのが楽しみ」と期待している。

 信州そば切り音頭は平成23(2011)年、信州そば切りの会が企画し、CD化した。山﨑さんが詞を作り、作曲者らと歌い手も担当。明るく、踊り出したくなる曲調が魅力的だ。
 そば切り音頭が披露されるのは、バルセロナ近郊の人口約2000人の町イバルス・ドゥルジェイ。2年前の第1回祭りに、玉之湯でそば打ち修業をしたスペイン人男性がそばブースを出店し、山﨑さんは手伝いで現地を訪れた。そこで、主催者のジェニス・カステージョさんと知り合い、今回、憧れの盆踊り大会を開きたいというジェニスさんに協力することになった。
 大町からネットで参加するのは、大町市南部地域包括支援センター職員のダンスチーム「スマイルダンサーズ」。新型コロナウイルス禍の中で、山﨑さんの許可を得て、そば切り音頭に独自に介護予防体操の振り付けをし、YouTube投稿や地元ケーブルテレビで放映。大町では「ご当地音頭」として認知されるまでになった。山﨑さんからの今回の誘いを快諾したリーダーの横澤いずみさん(54)は「そば切り音頭はいろんな人とつながれるツール。交流が楽しみ」と語る。山﨑さんは「そば切り音頭を通じて、スペインでそばへの関心が高まってくれたら」と願っている。

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