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外来植物駆除を業者に委託 松本市が新年度大がかりに

梓川河川敷のオオキンケイギクの群生(昨年6月)

 松本市は新年度、市内に繁茂する外来植物駆除の業者への外部委託を始める。最初に手をつけるのは黄色く鮮やかな花が印象的なオオキンケイギクで、町会などの駆除の手が入りにくい梓川河川敷や、貴重な在来種近くの群生地で集中的に取り組む。外部委託は松本平の市町村では初めてで、市民の意識啓発も狙って実施する。

 オオキンケイギクの駆除の適期は5月末から始まるため、4月にも入札を予定している。契約が成立次第、速やかに作業に入る計画だ。梓川河川敷の群生はかなり目立つため市は、作業中の様子を目にしたり群生がなくなっていつもと違う風景になったりしたことに気付くだけでも、市民への啓発効果があるとみている。市は新年度当初予算に関連費用241万円を盛っている。
 市は外来生物駆除に向けた市民への啓発に力を入れており、今月上旬に島内の松本クリーンセンターで開いた一般向けの講座では特性や駆除のポイントについて専門家が詳しく解説した。市公式ラインによる外来植物分布調査で市民からの報告を受け付けている。市環境・地域エネルギー課の金井悠一郎さんは「外部委託で群生地の駆除を進め、市全体で取り組む機運を高めたい」と話している。