政治・経済

農地集約の経験に学ぶ JA麻績、聖南支所が講演会

農地集約について講演する青木さん

 JA松本ハイランドの麻績支所(麻績村)と聖南支所(筑北村)はこのほど、麻績村地域交流センターで、農地集約をテーマに合同講演会を開いた。講師の長野市農業委員会会長・青木保さん(74)は同市の綿内東町地区で国の制度を活用して先駆的に実現した果樹園の農地集約の経験について語り、両村をはじめ近隣から参加した約80人が耳を傾けた。

 綿内東町地区では、急傾斜で区割りも細かく担い手の高齢化や遊休荒廃地化が進んだ果樹園の生産性を高めるため、個々の農地を預かって再編し農家に貸し出す制度「中間管理機構関連事業」の導入を検討。青木さんは実行委員会組織で事務局長を担い農地集約を成功させた。農地の所有者・耕作者の合意を得るため、青木さんは地元説明会や家庭訪問など粘り強い対話を重ね「多くのエネルギーを費やした」と振り返った。
 現在、農地集約に向けて各地で策定が進む「地域計画」にも触れ、合意形成の大切さを繰り返し説き「ぜひ参画してほしい」と呼び掛けた。

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