若者Uターンへ支援金 上松町 人口減に歯止め 新制度

 上松町は新年度、人口減少に歯止めをかけるため、進学・就職を機に町外へ転出した若い世代のUターンを促す独自の「おかえり支援金」制度を新設する。町が運用する既存の補助金制度の対象から外れてしまう人たちをすくい上げる形で、移住定住促進を図る。

 祖父母らが町民の人、進学を機にいったん町外へ出たものの住民票を動かしていなかった人、元町民のうち39歳以下で1月1日以降に転入するなどした人が対象となる。1人当たり現金20万円と町内商店で使える商品券5万円の計25万円が支給される。
 既存の補助金制度は関東・中京・関西圏から町に直接移り住むなどの条件があった。町企画財政課は「近隣にはない珍しい制度では」と話しており、新年度一般会計当初予算案に3件分75万円を盛った。
 併せて奨学金の返還支援も始める。詳細を詰めている段階だが、進学で町外へ出た後にUターンし、町内で居住・就職した人らが対象となる予定だ。
 町の人口は4000人を切り、3月1日現在で3985人となった。大屋誠町長は、近年の出生数激減を念頭に「若い世代に選ばれる町をつくっていかなければ」と話していた。

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