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建物火災13件、死者1人 木曽広域消防の昨年まとめ

 木曽広域消防本部は、管轄する木曽郡6町村と塩尻市楢川地区の昨年1年間の火災発生状況をまとめた。発生件数は速報値で18件(前年比6件増)で、建物火災が前年比8件増の13件と多発した。死者は1人、けが人が3人とどちらもゼロだった前年から増え、同本部は火の取り扱いの注意喚起にあらためて力を注ぐ考えだ。

 火災の内訳は、建物火災の他に、下草を焼くなどその他火災が3件(前年比1件減)、車両火災が2件(同1件減)で、林野火災は3年連続でなかった。
 配線関係に起因する火災が4件あった。たき火や豆炭、たばこの不始末といった原因も見られた。ストーブやパネルヒーターと暖房器具に起因する火災も起きており、同本部は使用機会が多いこの時季に注意を促す。
 市町村別だと、木曽町と木祖村が各5件、南木曽町が4件、上松町、大桑村、王滝村、塩尻市楢川地区がいずれも1件だった。
 建物火災が多発した中で、同本部はこんろや線香などの火の元、漏電など身の回りの危険性へ注意の徹底を呼び掛ける。石川県で1月1日に起きた能登半島地震では被災地で大火が発生しただけに、家庭用の自動消火装置の設置・確認など災害時の防火対策も促す。「人ごとと考えず注意をお願いしたい。火災の発生がないよう啓発を続けていく」と話している。