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「カバディ」でアジアに挑む 朝日村の菅沼美帆さんが日本代表の強化指定選手になり奮闘

カバディの魅力や意気込みを語る菅沼さん

 朝日村西洗馬の会社員・菅沼美帆さん(23)が、インド発祥で鬼ごっこのような競技「カバディ」に打ち込んでいる。松本市内の企業に勤めながら横浜市に拠点を置くチームに所属し、日本代表の強化指定選手になっている。日の丸を付けて、再来年に名古屋市などで開かれる第20回アジア大会でのメダル獲得を目標に掲げている。

 菅沼さんは、塩尻志学館高校から進んだ大正大学(東京都)でカバディに出合った。高校時代は女子サッカー部に所属。「面白そう。真剣にスポーツをしたかった」と新たな競技に踏み出した。体験入部で動きの激しさに驚いたと振り返る。
 カバディは1チーム7人で対戦。女子は男子より小さい縦8メートル、横12メートルのコートを使用する。コートを自陣と敵陣の半分に分け、攻撃側の1人が「カバディ、カバディ」と言いながら自陣から相手陣に入り、敵に触って自陣に戻ったら得点。守備側は侵入してきた相手を自陣に戻れないようにすると得点となる。
 所属先のYKC(ワイケーシー、横浜カバディクラブ)は、昨年11月の全日本選手権で優勝。菅沼さんは主力としてチームを支えた。一昨年11月に強化指定選手たちの練習で右肘靱帯を断裂する大けがを負い、1年間のリハビリを経て全日本選手権の1週間前に復帰した。けがへの怖さが出て力を発揮しきれなかったが、頂点に立てた喜びをかみしめる。
 普段はアスピア(松本市)に勤務し、住宅の施工管理の仕事をしている。終業後に市内のジムで筋力トレーニングやランニングに励む。月に3回、都内や横浜で行われる強化指定選手の練習に参加する。
 カバディの面白さは「相手との駆け引き、味方との連携」で「守備でタックルのタイミングがそろうと気持ちがいい」と笑顔を見せる。地元での普及にも取り組みたい考えで、子供向けの体験会開催といった願いを持っている。