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安曇野市が「旅先納税」導入 寄付の30%→電子商品券「あづみのギフト」

「あづみのギフト」の寄付サイト

 安曇野市は22日、応援したい自治体に寄付すると所得税や住民税が控除される「ふるさと納税」で、現地決済型のサービス「旅先納税」を導入・開始したと発表した。市外在住者が安曇野市を訪れた際にスマートフォンで専用サイトから寄付すると、返礼品として電子商品券「あづみのギフト」が即時発行される仕組み。電子商品券は市内加盟店での支払いにすぐ利用できる。

 旅先納税はインターネットサービスのギフティ(東京都)が提供するシステム。旅行代理店大手のJTB(東京都)が連携・推進している。県内の導入は北佐久郡軽井沢町と下高井郡山ノ内町に続く3例目で、中信地域では初めてになる。
 寄付額の30%分が電子商品券として発行される仕組みで、券種は▽寄付額1万円で3000円分▽同2万円で6000円分▽同5万円で1万5000円分▽同10万円で3万円分―の4種類。市内加盟店で寄付日から180日間利用できる。
 22日時点の加盟店数は飲食店や宿泊施設などの30件で、今後も順次増やしていく。市は明科地域に東部アウトドア拠点を整備する構想を進めていることもあり、総務課は「電子商品券を使って安曇野で遊んで、食べて、泊まってもらえることが理想。次回も安曇野を訪れるきっかけになれば」とリピーターの獲得にも期待する。
 市の本年度ふるさと納税は11月末時点で申し出額が約3億5000万円、件数が約4700件で、いずれも前年度同期の2割増となっている。10月の制度改正前の駆け込み需要も影響している。