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高齢者同士でスマホ指導 松本市が先生役の養成講座開催へ

寿地区福祉ひろばで開かれたスマホ教室

 松本市は、高齢者のデジタル活用を進めるため、スマートフォンの基礎的な知識を習得して地域の講座などで指導役を担う「スマホサポーター」の養成に乗り出す。今月末に初の講座を予定しており、市が各地区で進めている高齢者向けスマホ講座の修了生などにも呼び掛け、同世代同士でも教え合える環境づくりを進める。

 スマホの使い方を教える際に活用するのが、介護予防のために開発された「オンライン通いの場アプリ」だ。散歩コース作成や脳トレゲーム、食事チェックなど六つの機能があり、オンラインで楽しみながら健康管理ができる。利用を続けることで、アプリ内のオリジナルキャラクター「まごっち」が育っていく。
 市は、アプリを開発した国立長寿医療研究センター(愛知県大府市)と県内で初めて協定を結び、本年度から本格的に普及活動をしている。市や地区の健康講座に参加してもらうことは大切だが、高齢者がこのアプリを使いこなせれば、なかなか出掛けられない一人暮らしの人でも手軽に介護予防に取り組める。
 担当の市福祉政策課は「QRコードやLINE(ライン)など、日常生活でスマホを利用する場面は増えているが、高齢者のデジタル活用は進んでいるとは言えない。アプリの普及を通して、デジタル活用と介護予防をセットで進めていきたい」と話している。
 講座は29日午後1時半から芳野のなんなんひろば(松南地区公民館)で開く。参加無料。希望者はLogoフォームか電子メール(fukusi‐k@city.matsumoto.lg.jp)、電話(0263・34・3227)で申し込む。