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「本城かるた」を復刻 筑北村 障害者支援施設の利用者 実物そっくり 手作りで

ちくほくシャインカレッジ利用者が復刻した「本城かるた」(左側)。オリジナル(右側)と区別が付かないほどだ

 筑北村坂北の障害者支援施設・ちくほくシャインカレッジの利用者たちがこのほど、平成6(1994)年に旧本城村で作られた「本城かるた」を復刻した。地域の歴史や行事、懐かしい遊びなどを当時の子供たちの絵を添えて紹介した郷土かるたで、施設ロビーで特別展示しているほか、今後、利用者のレクリエーションに役立て村にも寄贈したいという。

 かるたの札は縦9・5㌢、横6・8㌢で、「あ」から「ん」までの読み札・絵札各50枚をカラーコピーで複写した。箱は手先が器用な利用者が厚紙で手作りし、オリジナルより1㌢ほど厚く色紙などで鮮やかな装飾が施されている。
 札は、物種太郎の墓にちなんだ「物種太郎歌がうまいのんびりや(も)」や、立峠の石畳を紹介する「降る雨にけぶる峠の石畳(ふ)」、旧本城小の「伝統のあいさつ受け継ぐ児童会(て)」など、旧村が大切にしてきた文化財や村民活動を紹介している。
 今夏に施設ロビーを無料作品展示スペースとして開放した際に、展示の第1弾として校内に所蔵されていた本城かるたの原画を紹介した。その後、実物を見つけ、利用者のクラフト製品作りの練習も兼ね復刻を思い立った。
 施設管理者の鈴木健児さんは「再現度が高くて驚いた。村民や子供たちが旧本城村の歴史を振り返る資料となれば」と願う。

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