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東京都市大塩尻が北信越切符 秋の高校野球県大会準決勝で松商破る

【松商学園―都市大塩尻】都市大塩尻8回無死1、3塁から横田が勝ち越しのスクイズを決める

 第149回秋季北信越地区高校野球県大会は9月30日日、上田市の県営上田野球場で準決勝を行った。北信越大会出場を懸けた東京都市大学塩尻と松商学園の中信対決は、1点を争う接戦を都市大塩尻が制し、春秋4季ぶりの決勝進出を決めた。
 決勝と3位決定戦は10月1日に県営上田野球場で行う。都市大塩尻は決勝で上田西と対戦。松商は北信越出場残り1枠を目指し、長野日本大学との3位決定戦に臨む。

 北信越大会への出場権を争う負けられない試合で、都市大塩尻が持ち味の粘り強さを発揮した。
 実力が拮抗した両校、序盤は点を取り合い5回を5―5の同点で終えた。
 迎えた後半、都市大塩尻は高橋玲雄(2年)が2番手として同点のマウンドへ。ここ一番での起用に「最初は手が震えた」というが、スタンドで声を振り絞る仲間の声を聞き、奮起した。6回は2三振を奪い三者凡退に。7、8回には長打を許し、ピンチを迎えたが、その度に三塁を守る主将・伊藤雄大(同)や女房役の黒澤寛大(同)がマウンドに駆け寄った。「2人には本当に助けられた」と落ち着きを取り戻し、いずれの回も無失点で切り抜けた。
 好救援に打線も応えた。8回無死1、3塁の絶好機から、横田然(同)が初球スクイズを決め3走を迎え入れた。「どうしても欲しかった1点。決められてうれしかった」とベンチに向かって喜びを爆発させた。
 ライバルに粘り勝ちしつかんだ北信越への切符。長島由典監督も「個々が役割を果たしやるべきことをやれている」と結果にうなずいた。