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松本の昭和 HPにずらり 市が写真400枚を公開

昭和55年の市民祭歩行者天国(松本市提供)

 昭和の松本市の姿を納めた記録写真約400枚が、松本市の公式ホームページ(HP)で公開されている。大戦や高度経済成長を経験した激動の時代、郷土はどのような歩みをたどったのかを伝える貴重な時代の"証言"だ。

 明治~現代の写真を紹介する市HP内「松本市写真集」から閲覧できる。戦前戦中の混乱期の写真は権利関係の整理が難しく公開できていないが、戦後を中心に、提供を受けた写真や職員が撮った記録写真を挙げている。
 戦争が終わり、旧歩兵第五十連隊跡地に昭和24(1949)年に発足した信州大学や、39年に開催された東京五輪の聖火の歓迎行事、41年の特急あずさ誕生、51年の三才山トンネル開通など、市民が沸いた歴史の一こま一こまが納められている。見渡す限り人で埋まる市街地のにぎわいや松本駅前の変遷の他、電報電話局、旧市民会館の噴水広場、北馬場にあった市民プールなど、今はなき場所や施設の姿も記録される。
 今年は昭和元年から数えて100年の節目にも当たる。担当の秘書広報室は「公開する写真は市が所有する貴重な資料。ぜひ大勢の市民に目にしてもらいたい」としている。