安曇野市 移住を検討する家族向けに体験入園を開始 6月から明科北こども園で 自然保育を身近に

安曇野市は、市に移住を検討している家族を対象に、3~5歳児を明科東川手の明科北認定こども園で受け入れる体験入園を6月に始める。初めての取り組みで、市が行っている自然保育を身近に感じてもらい、子供を預けている間は保護者が市内を巡って移住の具体的なイメージを膨らませる機会にする。1日に申し込みの受け付けを開始する。
6月6日から行事日を除いた平日の開園日に1日3人まで受け入れる。午前8時半~午後0時半の半日保育は1200円、午前8時半~午後4時半の一日保育は2300円。1人当たりの利用日数は1カ月当たり2~5日の間とする。初日は保護者が同伴する。
明科北認定こども園は▽広い園庭で思い切り走り回れる▽お散歩コースは木々が美しくて眺めが良い▽園庭に市内で唯一のたき火場がある―などの特徴がある。
市ホームページから書類をダウンロードして記入し、利用の30日前までにながの電子申請サービスから申し込む。書類審査の後で保育士とのオンライン面談がある。
市の移住サポートを受けて移住した人は増加傾向にある。令和6年度は過去最多の59世帯・112人で、前年度より17世帯・21人増えた。市が4年度に移住定住推進課を設置して手厚い支援をしてきたことが要因の一つと考えられている。
県が今年1月に公表した、毎月人口異動調査に基づく昨年1年間のまとめによると、安曇野市は転入者数が転出者数を上回る「社会増」が467人で、県内77市町村の中で佐久市に次いで2番目に多かった。社会増は10年連続を記録した。
市は今後、県外の移住相談拠点や市内の移住者らに体験入園の資料を配布してPRしていく。市移住定住推進課は「子供が自然保育を体験している間に親御さんはいろいろな人と触れ合い、移住に向けた具体的なビジョンを描くきっかけになれば」としている。