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芥子坊主公園のトイレ トレーラー型移動式に更新

 松本市は、芥子坊主農村公園(岡田町)の老朽化したトイレを、トレーラー型の移動式水洗トイレに切り替える。車輪付きのトレーラーハウスに組み込んだトイレで、し尿を微生物の力で分解し、きれいにした水を洗浄水として再利用する。来年4月から通年利用を始める。

 広さは15平方メートル。男性用と、女性用兼多目的トイレを1室ずつ備え、太陽光発電パネルで自家発電する。電源と汚水処理が自立しているため、災害でライフラインが寸断された場合でも、けん引車でトイレを必要な場所に移動し、避難所生活などに使うことができる。
 同公園には下水道が整備されていない。市は、現行のくみ取り式トイレの更新方法について、管理業務を委託する地元の住民組織とともに検討し、環境に優しい手段として採用した。市が同タイプのトイレを設置するのは初めてで、取得額は約2400万円。農政課は「長い目で見ると維持費はかかるが、環境への配慮という観点で導入を決めた」としている。