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自転車ヘルメット着用率29.6% 安曇野市調査 高校生以上・女性が低い

 道路交通法の改正で自転車利用者のヘルメット着用が4月に努力義務となって半年になる。安曇野市が7~9月に初めて着用状況を調べたところ、着用率は29・6%だった。各小中学校による毎年の交通安全指導で着用率が元々高い「中学生以下」を除くと、19・4%と2割にも満たなかった。全ての世代を通じて特に女性の非着用が目立っている。

 28日に豊科交流学習センター・きぼうで開かれた市交通安全推進協議会で報告した。市地域づくり課は「努力義務化から半年がたとうとしている中で課題が見えてきた。実態を踏まえて有効な施策を講じることが肝要になる」と説明した。
 市によると、警察庁が7月に実施した自転車利用者のヘルメット着用率調査では、長野県は17・3%と全国で12番目に高い。市の調査結果は県平均より高いものの、自転車安全利用のためにヘルメット着用を促している市は、「高校生以上」の19・4%について「低い」とみている。
 特に女性の着用率が低い点については「髪形が乱れる」「格好悪い」といった理由が考えられるという。
 市は、努力義務化をまだ知らない市民もいると考え、ヘルメット着用の周知・啓発を引き続き行う方針。啓発グッズとして、降車後にヘルメットを自転車にくくりつけておけるホルダーを配布していく。啓発以外の対策について、地域づくり課は「これから検討したい」としている。
 調査は、市職員が市内各地のJR駅駐輪場やスーパーストア、通学路などで1カ月200人を目標に目視で実施した。調査した615人のうち、ヘルメットを着用していたのは182人だった。