災害時の物資集積で協定 安曇野市とハマキョウレックス

安曇野市は15日、堀金烏川にあずみ野営業所を構える物流会社・ハマキョウレックス(本社・浜松市)と、災害時の物資集積拠点の運営や物資の配送に関する連携協定を締結した。大規模災害時にあずみ野営業所の物流センター倉庫に国や県からの食料品や衣類、毛布などを受け入れ、避難所へ配送してもらうことが可能になる。民間施設を集積拠点として活用するための協定は初となった。
あずみ野営業所の倉庫は広さが1・5ヘクタールほどある。物資集積拠点として活用を想定している市総合体育館・ANCアリーナは施設の外にトラックを止めて物資を運び込むのに対し、あずみ野営業所の倉庫はトラックが中に入ってフォークリフトで荷下ろしできる。避難所までの配送は、同社が協力会社とともに担う。
あずみ野営業所のある場所は水害発生の危険性が少なく、交通の利便性などを加味して市が協定締結を働きかけた。物資の受け入れと管理、配送の協力を得ることで、その分の職員を他の業務に回せる利点もある。
市役所で協定発表式が開かれ、太田寛市長や、あずみ野営業所の足立隆宏所長が出席した。太田市長は「物資の受け入れ、搬出、配送は行政が得意としない分野で大変ありがたく思う」と呼び掛けた。足立所長は「営業所ができて18年になる。地域の皆さんに恩返しができるよう進めていきたい」と応じていた。