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麻績の自然を気軽に"レンタル" 聖高原分譲地の年間契約広くPR

自然体験地をプライベート空間として楽しむ峰田さん

 麻績村は、別荘地が点在する聖高原の分譲区画を年間契約で貸す「聖高原自然体験地」事業のPR拡大に乗り出す。近年は購入した権利を手放すケースがあり、未分譲区画や返還された区画の有効活用が課題となっている。幅広く情報を発信できるインターネットを活用して、自由に遊べる自然を手軽に"レンタル"できる体験地事業の魅力を伝える。

 新たに取り組むPR拡大策は、村サイトなどを活用する。体験地事業の概要や、分譲地を借りた人の具体的な活用事例などを紹介する考えだ。
 村は地上権のみを分譲する"麻績村方式"で、別荘地の運営に約60年間取り組んできた。地上権を手放すケースの背景には、別荘主の高齢化や世代交代などがある。
 自然体験地事業は令和2年に始めた。アウトドアブームを追い風に、気ままにソロキャンプが楽しめるプライベートのスペースを求め、キャンプ場利用ではなく山林の購入を考える人もいることを受けた。基本的にいつでも分譲地を利用できるのが魅力で、現在、6件の契約がある。
 1区画1000~2000平方メートル程度の別荘地区画を、1平方メートル当たり年額18円で貸し出している。一般的な1000平方メートル区画なら、年間1万8000円で借りられる。敷地に電気・ガス・水道やトイレはなく、固定資産税が生じる建物の建設や営利使用、転貸行為、原状回復に影響するじか火のたき火などは規制される。
 沢沿いの区画を借りて3年目となる峰田整至さん(64)=麻績村=は今夏、村に確認を取って小さな木製の簡易サウナを1年がかりで作った。アウトドア好きの峰田さんは「他人と会わず自然と向き合える環境が魅力。いろいろな自然遊びを楽しみたい」と話している。
 詳しくは村観光課(電話0263・67・2133)へ。