地域の話題

松本七夕人形のペーパークラフト完成

松本七夕人形のペーパークラフトを作成した村山さん(左)と大野田さん

 日本の伝統文化の七夕を守ろうと、松本市で人形店を営む村山謙介さん(45)と、デザイン事務所経営の大野田敦さん(43)が、松本七夕人形のペーパークラフトを作成した。再生紙を活用して1500体分作り、市内の小学校8校と児童園12園、信州大学医学部付属病院、こども病院(安曇野市)などに計約1300体分を寄付した。

 村山さんと大野田さんは今年、「松本七夕普及協議会」を立ち上げた。2人は「松本の伝統文化と、紙などの資源を大切にする気持ちを持ってもらえれば」と期待する。
 ペーパークラフトは県の元気づくり支援金の交付を受けて制作を始めた。1セットに織り姫と彦星の2体分が入り、松川村出身のデザイナー・渡辺明日香さんがデザインしたものと、無地のものの2種類ある。着色されたものは組み立てる楽しさを、無地のものは色づけする楽しさも味わえる。
 ペーパークラフトキットには組み立て方のほか、松本の七夕の歴史やごみの減量化をうながす文章が入る。各所にすでに配布済みで、色づけした人形を対象に、今年秋にはコンテストを計画する。8月5日にはキットを使ったワークショップを開催する。協議会の会長を務める村山さんは「多くの人に賛同してもらい、来年以降も続けられれば」と話していた。