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循環器病の患者をサポート 信大付属病院に支援センター開設

会見で説明する桑原センター長(右)と堀内副センター長

 松本市旭3の信州大学医学部付属病院は来月1日、「脳卒中・心臓病等総合支援センター」を開設する。脳卒中や心臓病などの循環器病は悪性腫瘍に次いで日本人の死因第2位となっており、高齢化の進展でさらに増加が懸念されることから、治療のみならずリハビリや日常生活のアドバイスまで幅広く支援していく。

 センター長の桑原宏一郎循環器内科長と副センター長の堀内哲吉脳神経外科長が27日、院内で会見を開いて明らかにした。センターのメンバーは、看護師や社会福祉士、薬剤師、管理栄養士など多職種で構成し、外来診療棟1階の患者サポートセンター(相談窓口)内に専任スタッフをおいて無料で相談を受け付ける。必要があれば医師をはじめ各分野の専門家につなげる仕組みだ。受付時間は平日の午前10時~午後4時で、電話相談も受け付け、専用番号(0263・37・2891)を設ける。
 平成30(2018)年に脳卒中・循環器病対策基本法が成立、施行されたのを機に、各都道府県で対策推進基本計画が策定されている。国は昨年度から同センターのモデル事業を公募しており、信大病院は本年度選定された15府県の16施設の一つに選ばれた。県内では唯一となる。
 今後は、センターを拠点に県や県内各地域の病院、リハビリ施設などと連携を深めていく。桑原センター長は「患者さんとご家族を支援する体制を確立させて、ひいては生活の質を上げていきたい」と意気込みを話した。
 センターのPR事業として8月10日の「健康ハートの日」に、国宝松本城と、安曇野赤十字病院(安曇野市豊科)、まつもと医療センター(松本市村井町南2)など協力する6施設を赤色の光でライトアップする。