政治・経済

女性の復職IT分野でも 松本市が講座開講 支援に力

中平さんの講習を受ける受講生

 松本市は25日、結婚や育児で離職した女性を対象に、基礎的なIT(情報技術)スキルを提供して職場復帰を後押しする新規事業「女性デジタル人材育成研修事業」を始めた。10月まで全12回の講座に計11人が参加し、表計算ソフト「エクセル」の使い方を学ぶ。最終的にソフトを開発した米国のマイクロソフト社の認定資格「MOS(マイクロソフト・オフィス・スペシャリスト)」を取得し、スキルアップした上での再就職につなげる。

 大手3のICT(情報通信技術)拠点・サザンガクで初回講座が開かれた。企業支援を手掛けるアイデアプラス松本事業所(本社・名古屋市)の中平勇一郎さんが講師を務め、セミナーの心構えやエクセルの基本的な操作を指導した。
 中平さんは「資格を取るのは通過点に過ぎない。最終的に仕事に生かしてほしい」と参加者を激励した。結婚を機に離職し、職場復帰を考えているという主婦・中村名奈子さん(34)は「13年間エクセルを使う仕事をしていたので、最新のスキルを身につけたい」と話していた。
 女性デジタル人材育成研修事業は市労政課が実施主体となり、松本ものづくり産業支援センターが協力している。市は新年度当初予算に事業費483万円を計上し、うち4分の3は国の地域女性活躍推進交付金を活用した。資格取得の受験料は実費負担だが、講習の受講料は無料となる。