明大落研の名跡「紫紺亭志い朝」襲名 松本出身の桑島直寛さん凱旋の高座

中学2年生の時から落語に打ち込む、松本市出身の明治大学3年生・桑島直寛さん(20)が芸の道を一直線に突き進んでいる。立川志の輔さん、三宅裕司さん、渡辺正行さんらが大学時代に担った明大落語研究会の大名跡「紫紺亭志い朝」を襲名し、年間50席の高座をこなす。このほど志い朝襲名後初めて故郷で芸を披露し、会場を大笑いさせた。
松本市社会福祉協議会第二地区支会が、1人暮らしの70歳以上のお年寄りを対象に地元公民館で開いた「ふれあい会食会」に招かれ、古典落語「かぼちゃ屋」「釜泥」を演じた。将来は、人気番組「笑点」のメンバーに入ると風呂敷を広げ「皆さんそれまで『昇天』しないように頑張って」と笑わせると「うまい!座布団1枚!」と声が掛かった。
山辺中学生の時から地元タレントの和泉家志ん治さんに師事し、松本深志高校を卒業して、憧れの落語研究会がある明大に進んだ。故郷での"凱旋公演"を終え「笑っていただけてありがたかった」と、ほっとした表情を見せた。「地元を落語で盛り上げ、落語文化を紹介したい。機会があればぜひまたやらせていただきたい」と故郷への思いを語っていた。