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土俵に熱気 木曽に活気 出羽海部屋が公開稽古

大勢の来場者が見守る中で稽古に汗を流す出羽海部屋の力士たち

 大相撲・御嶽海関(上松町出身)が所属する出羽海部屋は24日、木曽町新開の木曽町民相撲場での3日間の合宿を終えた。最終日は稽古が一般公開され、集まった約1000人が気迫ある稽古風景を熱いまなざしで見守った。

 何度も組み合う力士たちが、勢いよく体をぶつけ合う「バチン」という音が会場に響き続けた。若手力士が砂にまみれながら懸命にぶつかりにいく様子に、来場者は拍手を送ってたたえた。御嶽海関は重量のあるボールを使ったトレーニングを行い、土俵に上がって若手に胸を貸した。
 後半には「出羽海部屋木曽場所」とうたい、太鼓や髪結いの実演をする企画もあった。力士が東西5人ずつに分かれた正五番勝負は、呼出が進行し、行司が勝負を判定する本場所さながらの雰囲気で会場を沸かせた。弓を掲げ勝者の舞を演じる「弓取り式」で締めた。
 御嶽海関はあいさつで「いろんな方に支えてもらい、しっかり稽古ができた。期待に応えられるよう名古屋場所を頑張ります」と感謝を伝え、会場から大きな拍手が上がった。
 家族3人や友人と訪れた会社員・宮下大聖さん(44)=松本市里山辺=は「これだけ間近で稽古を見るのは初めて。後輩に指導する様子など、取組とは違った御嶽海関の姿が印象的だった」と話し、来場所以降の活躍を願っていた。
 力士たちは名古屋場所(7月9日初日)に向け、25日に愛知県へ移動する。