教育・子育て

田中隼磨さんが行動の大切さ語る 松本の会田中で職場体験学習の講師に

夢を見つけ、仲間と絆を深め、行動する大切さを語る田中さん(右)

 松本市の会田中学校は20日、2年生の職場体験学習の一環として、松本山雅FCエグゼクティブアドバイザーの田中隼磨さん(40)を講師に招いた。トップアスリートとして23年間活躍した田中さんが、夢や目標を持つこと、達成に向けて行動することの大切さを伝えた。

 松本市の本郷小、女鳥羽中を卒業した田中さんは、サッカーを始めた小学生から現役引退までの経歴を紹介した。プロ野球選手を目指して体を鍛え、けがで野球を断念したこと、Jリーグ設立で目標をプロサッカー選手に切り替え、学業との両立に苦労しながら高校生でプロ契約を結んだことに触れ「常に目標を掲げ、明るく楽しく前向きに挑戦してきた」と語った。
 プロ選手時代を振り返り「努力が報われないこともあり、何でも勝ち取ることは難しい。でも夢を持って行動すればたくさんの道が開ける。成し遂げるに仲間や人との絆を大切にしてほしい」と語り、生徒と相手への思いやりを持ったパス練習もした。小学生からサッカーを続ける降籏快吏君(13)は「苦労を力に変えて夢をかなえた話を聞いて刺激を受けた。自分も努力してプロを目指して頑張りたい」と話した。
 田中さんが経験を地域の子供に還元したいと願い、クラブが「絆プロジェクト」と銘打って企画し、市主催で初めて実施。ほかの市内2小学校でも講演する。