里親募集のチラシ タクシー車内に 松本の平成交通

タクシー事業などを手掛ける平成交通(松本市内田、甕進社長)は、松本赤十字乳児院(同市元町3)が作った里親募集のチラシを、タクシーの車内に置き始めた。さまざまな事情で家族と暮らせない子供を自宅で預かり、親に代わって一定期間育てる「養育里親」が増えてほしいと願い、PR面で連携する。
同社は塩尻市内にタクシー事業の拠点を置く。チラシは17台の助手席後ろ側に備え、利用者に配っている。QRコードが付き、持ち帰らなくても情報を得られる。
専務の甕剛さん(49)は子供の見守り活動や、貸し切りバス事業を通じた児童養護施設との関わりから、里親制度に関心を持った。主に0~3歳児を預かるコミュニティー・ファミリー・パートナー(養育里親)事業を乳児院が進めていると知り、協力を決めた。甕さんは「地域の家庭の中で暮らし、育つことを広報面でお手伝いしたい」と話す。
チラシやポスターの掲示に協力する飲食店や美容室も出てきている。乳児院の里親支援係長・青木洋子さんは「応援していただき心強い」と感謝している。