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レザン支援27年で終幕 市民組織レザンプランナーズ解散へ

客席となる階段で、レザンプランナーズとしての最後の企画「レザンホールであそぼ!!」をPRするメンバー

 塩尻市の文化会館・レザンホールが平成8(1996)年に開館した当初から、館の事業企画や運営支援をしてきた市民組織「レザンプランナーズ」が今夏の活動をもって解散する。27年間の活動を通じ、施設周知や文化芸術の活動者と市民の橋渡しに貢献し「役目を果たした」として区切りを付ける。最終企画として8月に、同館と共催で館を使って遊びの催しを開き、交流の場を提供する。

 60~70代の女性8人が所属する。開館前年のイベント仕掛け人セミナーを受講した有志で、自主グループを発足させて活動を始めた。
 館を運営する市文化振興事業団に、シャンソン歌手・美輪明宏さんやデザイナー・コシノジュンコさんら数々の著名人の講演の企画を提案。チケットのもぎりや会場案内も担った。一方、地元音楽家を集めてコンサートを開き「地域で人材発掘する喜びも感じた」という。
 春は講演会、秋はコンサートを主に企画してきたが、新型コロナウイルス禍で催しが中止を余儀なくされた。「ふさぎがちな気持ちを和らげたい」と令和2年12月~3年3月、春を題材に自分たちで集めた小物を展示して来館者を楽しませた。
 当初メンバーの1人、塚原節子さん(68)=片丘=は「自分たちの企画が事業として実現でき世界が広がった。人とのつながりができたのも魅力だった」と話す。市文化振興事業団は「文化を根付かせようと事業の種まきをしてくれた」と語る。
 遊びの催しは8月2日午前9時~午後3時、大ホールに続く階段を客席、階段下を特設舞台に全館で行う。演劇や皿回しの体験、大道芸人・サンキュー手塚さんのパントマイムショー、楽器制作演奏家・笛師久兵衛さんコンサートのほか、飲食物販売のマルシェもある。入場無料。寺澤解恵代表(70)=洗馬=は「子供も大人も大勢に来てもらい、楽しんでほしい」と願う。